デコンストラクションは、ボストンコンサルティンググループ(BCG)が提唱した戦略で、伝統的な企業はバリューチェーンの全てを一気通貫型で自社で行うインテグレーターでしたが、バリューチェーンを分解して、再構築することで新たなビジネスモデルを生み出す戦略です。
バリューチェーンとは、「購買」や「製造」、「販売」といった企業活動の各機能が連なって生み出す付加価値の連鎖のことです。バリューチェーン分析は、その付加価値の連鎖を機能ごとに分け、どの機能が付加価値を生み出しているかを分析することです
デコンストラクションをするときにも、「どの機能がコストの割に付加価値が低いか」を調べた上で、再構築を検討します。
再構築の型には、以下の4つがあるとしています。

1.レイヤーマスター
バリューチェーンの一機能に特化することで、その部分で圧倒的な地位を築いているプレーヤーです。
電子機器の生産に特化した鴻海精密工業や、CPUで独占的な状態をつくったインテルは、その例です。
2.オーケストレーター
バラバラになったバリューチェーンを束ねてオーケストラの指揮者のように、消費者に価値を提供するプレーヤーです。
デルはその好例です。バリューチェーン全体を仕切ってはいますが、部品の調達や製造などは他社に任せています。
3.マーケットメーカー
既存のバリューチェーンに入っていって、新しい市場をつくるプレーヤーです。プラットフォーム戦略®に近いと言えます。
中古車買い取りのガリバーはその例です。
4.パーソナルエージェント
消費者の側にたって購買代理をおこなうプレーヤーです。
最近日本でもよく見る多様な会社の生命保険を扱う保険ショップはその一例です。
ただし注意も必要です。 PCが高価であった時代にデルはオーケストレーターとして成功しましたがPCのコモディティ化によって次第に競争力を失った例もあります。製品ライフサイクルが変化することで柔軟に戦略を変更する必要が出てくることに注意が必要です。
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