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「銀行業高度化等会社」とは

2017年施行の銀行法改正によって、「銀行業高度化等会社」という新しいコンセプトが登場し、フィンテックなどのIT会社などへの5%超の出資が認可を得れば認められるようになったのです。

フィンテックとはFinance(金融)とTechnology(技術)を融合させた造語ですがここで言う金融はかなり広い概念で使われています。

具体的には早くて安価で使いやすい為替や送金(個人間送金、海外送金)、決済(店舗やネットでの決済、クレジットカード)、個人からの資金調達、人工知能(AI)を使った資産運用、手数料無料のネット証券や個人ごとの行動履歴に連動した保険等。さらにスマホの家計簿アプリから企業の請求書発送代行、それらのデータや取引等のビッグデータを基にした企業や個人への融資、さらにはお金という概念を変えてしまうようなビットコインなどの暗号通貨や仮想通貨と呼ばれるもの、それらの通貨の技術的基盤方式であるブロックチェーンの他分野への応用サービス(ビットコイン2.0)まで、まさにあらゆるお金に関する事業が革命的に変化しつつあるのです。

つまりITを使うことで誰でもが安価に簡単に利用できる金融サービスが世界では次々に登場してきているのです。スマホやSNSなどのソーシャルメディアがそうした新しいサービスの普及の大きな要因といえるでしょう。

小生も金融とITの両方を経験した中で、物流がない点などで金融とITとは非常に相性が良いとの実感がある一方で、金融は銀行法、プリペイドカード法、資金決済法、貸金業法、出資法など数多くの複雑な法規制が多数ある業界であるため、新しいビジネスモデルを検討する前に諦めてしまったアイデアが数多くあったのも事実です。今それらの規制が日本でも大きく変わろうとしています。

銀行法改正

従来銀行持ち株会社は、本業関連以外の企業への出資は議決権比率は最大15%に制限、銀行本体が出資する場合は最大5%とされていました。しかし金融庁も重い腰を上げて改革へと舵を切り始めました。

2017年施行の銀行法改正にて「銀行業高度化等会社」という新しいコンセプトが登場し、フィンテックなどのIT会社などへの5%超の出資が認可を得れば認められるようになったのです。

これにより銀行がフィンテック子会社を立ち上げたり、IT企業を買収して100%子会社化するなどが可能になってきました。銀行によるECモールなども可能になりました。

ただし、銀行が「銀行業高度化等会社」を営むには金融庁から認可を取得する必要があります。

銀行・銀行持株会社においては、銀行が銀行業以外の業務を営むことによる異種のリスクの混入を阻止するために他業禁止とされています。つまり銀行業以外は認められていません。

このため、子会社対象会社も限定列挙されています。つまり列挙されている業務以外は子会社としてもできないことになっているのです。

そのほかにも戦前の財閥などによる市場独占禁止の観点もあるのではないかと思います。

しかし今回の改正で「情報通信技術その他の技術を活用した当該銀行(当該銀行持株会社の子会社である銀行)の営む銀行業の高度化若しくは当該銀行の利用者の利便の向上に資する業務又はこれに資すると見込まれる業務」を営む会社(以下「銀行業高度化等会社」)が子会社対象会社に追加されたのです。(改正法 16 条の 2 第 1 項 12 号の 3、52 条の 23 第 1 項 11 号の 3。)。

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