要注意!「スタートアップ企業価値100億円超が2倍 AIけん引」報道 ゾンビベンチャーも?!

日本経済新聞社(2018年12月17日)によれば、同社が集計したところ、企業価値(推計)で100億円を超えた企業は47社と昨年の集計の2.1倍に増えたことが分かったとのこと 人工知能(AI)や、金融とITを融合した「フィンテック」の関連企業が上位となったとしています しかしこの数字を鵜呑みにするのは危険だと思います。なぜなら算定方法が(未上場なので仕方がないのですが)正しい企業価値とは言えないからです。
記事はこちら↓
スタートアップ、企業価値100億円超が2倍 AIけん引:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38982840U8A211C1SHA000/ 

算定方法を調べてみると収益性ではなく資金調達を多くした企業、株式数が多い企業の時価総額が大きくなる算定方法だからです。もっといえばカネ余りの中で収益があがらず何度も資金調達をしている(できている?)ゾンビベンチャーでも上位になる算定方法とも言えるのです。

元興銀マンである小生もドコモ・ドットコムなどで長年ベンチャー投資を経験してきましたが、近年ベンチャーキャピタルが乱立しており、第三者の資金をファンドとして調達して一定の期間(8年~10年)の間に成果を出す必要があるため一部の企業への投資に集中する傾向もあるのではないかと思います カネ余りの中でみんなで渡れば怖くない?という危険なVCもあるのではないでしょうか?

一方で「調査で資金調達を考える企業に調達先候補を聞いたところ、事業会社と答えたのは全体の88%。従来の資金の出し手だったVC(77%)や銀行(25%)を上回った。」とあるようにベンチャーキャピタルに代わって事業会社も資金の担い手として増えているので益々投資案件の発掘と投資実行の競争は激化しているのも要因でしょう。

算定方法を調べてみると
「企業価値は上場企業の時価総額に相当し、直近の株式の発行価格に発行総数をかけて算出した。基になる経営や財務の状況は日本ベンチャーキャピタル(VC)協会の協力を得て、創業20年以内の未上場企業に聞き、153社から回答を得た。登記簿などの公開情報、各社やVCへの取材内容も加え、10月末時点の企業価値を推計した。

【調査の方法】調査は2017年12月に続く2回目。企業価値は創業20年以内のスタートアップ企業の18年10月末時点の登記簿などの公開情報をベースに、各社やベンチャーキャピタルへの取材もふまえて推計した。原則として直近の第三者割当増資における株式の発行価格にストックオプション(新株予約権)などの潜在株式を含めた発行株式の総数を掛けて算出。一部企業は株式譲渡による価格を用いた。増資などの後の市場環境や業績の変化による企業価値の変動は考慮していない。業務改善命令などを受けている企業は除いた。」とあります。

本来 企業価値の評価は以下のように求めます

会社のねだんの決め方~企業価値算定3つの方法 Valuation https://www.carlbusinessschool.com/knowledge-base/valuation/

【決定版】企業価値算定DCF法 CAPM ベータ値とは https://www.carlbusinessschool.com/knowledge-base/dcf-capm/

もちろん資金調達を行うことでCMなどのプロモーションによって会員数が増えたりして収益も上がる可能性はありますし
ベンチャーが活性化すること自体は日本経済にとっても好ましいことだと考えていますが、この企業価値の数値を鵜呑みにして
しまうことはとても危険だといえるのではないでしょうか?

もちろんデータが取れない中での対応としては已む得ないと思いますがミスリードされないようにしてください!

なお
ランキングは以下の通り。 
1位のプリファードの西川さんとは2006年ころからのお付き合い。当時はまだ7人くらいでしたね、、近所の本郷三丁目の駅前のビル(その前は東大鉄門近く)のオフィスにいらした天才集団で楽天さんをご紹介したりしましたが本当に嬉しいです!

1 プリファード・ネットワークス  2402億円
2 パネイル             801億円
3 freee              652億円
4 TBM               563億円
5 スマートニュース         561億円
6 Sansan              506億円
7 エリーパワー           404億円
8 FiNCテクノロジーズ        356億円
9 フィナテキスト          342億円
10 ビズリーチ           341億円
11 オリガミ            329億円
12 dely              325億円
13 Looop              313億円
14 Liquid             307億円
15 ispace             298億円
16 インアゴーラ          267億円
17 お金のデザイン         266億円
18 ウェルスナビ          262億円
19 ペイディー           250億円
20 ABEJA             235億円
 
そうは言っても日本のベンチャーはまだまだ小粒。

「海外はさらに規模が大きい。米国のスタートアップ投資額は18年に1千億ドルを超える見通しで日本の30倍近く。米調査会社CBインサイツによると、ユニコーン数は米国が約140社、中国も約80社あるが、日本はプリファード1社だけだ。」とあるように
やはり米国や中国、グローバルな大きな市場を相手にしないとユニコーンは誕生しないのでしょう。

この中の何社が生き残るのかを注目していきたいと思います
ぜひ世界に向けて羽ばたいて欲しいですね!

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